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「社会福祉士は需要ない」は嘘?将来性と給与、体験談で解説

「社会福祉士 需要ない」は嘘?将来性と給与、体験談で解説」

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こんにちは。福祉キャリアの羅針盤 運営者の「福祉屋」です。

「社会福祉士 需要ない」なんてキーワードで検索すると、すごく不安になりますよね。資格を取っても意味ないとか、仕事がきつい割に給料安い、将来性もないからやめとけ、なんて言われると、これから目指す人や勉強中の人は迷ってしまうかもしれません。

一部では誰でもできる仕事なんじゃないか、なんて声もあって、本当に需要がないのか気になっている方が多いと思います。この記事では、そうしたネガティブな声の背景にあるリアルな理由と、私自身の経験も踏まえつつ、データに基づいた本当の需要や将来性について、整理してみたいと思います。

  • 「需要ない」「やめとけ」と言われるリアルな理由
  • 需要がありすぎる?データで見る社会福祉士の将来性
  • 資格よりスキルが重要な理由と、給料安い問題の真相
  • きつい仕事を乗り越えるための職場環境(体験談)

「社会福祉士は需要ない」の言説が生まれる背景

まず、どうして「需要がない」とか「やめとけ」なんてネガティブな言葉が検索されてしまうのか、その背景にあるリアルな理由から、私なりに深掘りしてみたいと思います。目をそむけたくなる部分かもしれませんが、ここを知っておくのがすごく大事ですからね。

やめとけと言われる精神的負担

深夜のオフィスで、書類の山に囲まれ頭を抱える日本人女性の社会福祉士。背景のホワイトボードには、複雑な社会問題が絡み合う図が描かれており、精神的負担の大きさを象徴している。

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社会福祉士が向き合う相談内容って、やっぱりシビアなケースが本当に多いんですよね。教科書で習う事例よりも、もっと複雑です。

例えば、経済的な困窮と家庭内のDVが絡み合っていたり、ご本人の精神疾患とご家族の介護疲れが同時に起きていたり、孤独死の問題の背景に地域からの孤立があったり...。個人の努力だけではどうにもならない、複数の社会問題が凝縮されたようなケースに日々向き合うことになります。

こうした深刻な問題に対して、「なんとかしなきゃ」という強いプレッシャーがかかりますし、相談者のつらい気持ちや怒り、悲しみに寄り添い続けることで、支援する側が感情的に引きずられて疲弊してしまう「バーンアウト(燃え尽き症群)」のリスクも常にあるようです。

共感疲労と無力感

人の苦しみに共感し続けることでエネルギーが枯渇する「共感疲労」や、制度の壁や関係機関の非協力などで「助けたいのに助けられない」という無力感を繰り返し経験することも、精神的負担を大きくする要因と言われています。

重い精神的負担から「病む」と言われる構造については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。自分を守るための戦略としてあわせてご覧ください:社会福祉士が病む構造的理由とキャリアを守る生存戦略

また、ネットでよく見る「やめとけ」という声の真意や待遇の現実については、こちらの記事にまとめています:社会福祉士やめとけ?給料の真実と後悔しないキャリア戦略

きつい?調整業務で起きる摩擦(体験談)

オフィスで電話対応に追われる日本人男性の社会福祉士。その後ろには腕を組み、不満げな表情で立つ日本人女性の看護師がおり、多職種連携における調整業務の難しさと摩擦を表している。

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「業務がきつい」というのも、まさに本質をついている気がします。特に福祉の現場を知らない人がイメージする「相談に乗る」という業務より、目に見えない「調整業務」が本当に大変なんですよね。

私はいま医療機関(クリニック)で働いていますが、患者さんが治療を受けるだけで、はい終わり、とはなりません。特に高齢の患者さんの場合、退院後や在宅での生活を支える体制づくりが不可欠です。

例えば、介護が必要な方なら担当のケアマネジャーさんに情報提供して介護サービスを組んでもらったり、医療的なケアが必要なら訪問看護ステーションさんに連絡して、定期的な看護をお願いしたりします。

連絡するだけ、では済まないリアル

「ただ電話やFAXで連絡するだけじゃないの?」と思われるかもしれませんが、ここに強烈な人間的な摩擦が生じて、こじれてしまうことがあるんです。

これは私が実際に体験した話ですが、在宅の患者さんに訪問看護が必要になり、先生からの指示を訪問看護ステーションさん(訪看さん)に伝えたとします。訪看の看護師さんは、患者さんのお宅へ行く頻度が私たちよりずっと多いので、患者さんやご家族の「こうして欲しい」「ああして欲しい」という細かな訴えを、日々ダイレクトに受け止めています。

そうすると、私への連絡も「薬が足りないって言ってる!」「家族がこう言ってて困ってる!」「先生は次いつ来るんだ!」と、矢継ぎ早になることがあります。

でも、医療機関(クリニック)としても、できることとできないことがあります。何より、他のたくさんの患者さんとの兼ね合いや先生のスケジュールもあって、その訪看さんの希望にすぐに応えられるスピード感で動くのが難しい時もあるんです。

もちろん、こちらの状況を丁寧に説明はするんですが、相手も患者さんのことで必死ですから、中には「対応が遅すぎる!」「こっちはこんなに困ってるのに何してるんだ!」と、強くお叱りを受ける時もあります。

こうした多方面からの板挟み状態で発生する調整業務の摩擦は、ものすごくストレスになります。理不尽だと感じて不愉快な思いもしますし、気持ちの切り替えも必要になります。「やめとけ」と言われる理由の一つは、この人と人との間に立つ調整役の難しさにあるのかもしれませんね。

本当に高い?離職率のデータ分析

「福祉業界は離職率が高い」というイメージも根強いですよね。「きついから皆すぐ辞める」と。でも、データをよく見てみると、ちょっと違う側面も見えてきます。

例えば、厚生労働省が毎年出している「雇用動向調査」を見てみると、産業別の離職率で「宿泊業、飲食サービス業」などが高い水準にあるのに比べ、「医療、福祉」分野の離職率が突出して高いわけではないことが分かります。 (出典:厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概要」

介護職全体で見ても、実は離職率は長期的に見ると少しずつ下がる傾向にあるようです。

問題は「若手の定着率」

ただ、気になるのは「若手層の定着率」です。福祉業界を指しているものではありませんが、年齢階級別のデータを見ると、全体の傾向として、20代以下の離職率が他の年代より高めに出ている傾向があります。これは、キャリアが浅いうちに、さっき話したような「精神的負担」や「調整業務のきつさ」、「責任の重さ」に直面して、専門職として成熟する前に早期に離脱してしまう人が多い可能性を示唆しています。

これは「需要がない」から辞めているのではなくて、むしろ「需要の高さ(業務の過酷さ)」に対して、新人さんをじっくり育てる現場の余裕(リソース)が失われているサインとも言えそうです。

 

資格は意味ない?業務独占ではない現実

これが「資格を取っても意味ない」と言われる、一番大きな理由かもしれません。社会福祉士は、医師や弁護士とは違う「名称独占」の資格なんです。

「業務独占」と「名称独占」の決定的違い

  • 業務独占資格: 医師や弁護士のように、その資格がないと、その仕事(医療行為や法務)を法的に行うことができない。
  • 名称独占資格: 社会福祉士はこれ。資格がなくても仕事(相談援助)はできるが、資格がない人が「社会福祉士」と名乗ることは法的に禁止されている。

つまり、極端な話、相談援助の仕事自体は、資格がなくてもできてしまうんですね。(もちろん、社会福祉士法に基づく罰則はありますが)

ポストの競合と待遇の問題

この「業務独占ではない」という点が、現場で働く人にとって大きなジレンマを生んでいます。

例えば、介護施設の「生活相談員」というポスト。社会福祉士の代表的な職場の一つですが、この就任要件は、実は「社会福祉主事任用資格」でもOKだったりします。

結果として、生活相談員のポストは、社会福祉士だけでなく、他の資格保持者との競合になります。雇用主(施設側)からすれば、より高い給与が必要になるかもしれない「社会福祉士」をあえて採用するインセンティブが薄れ、資格の専門性が待遇(給与)に反映されにくいという構造的な問題が起きています。

これが「頑張って国家資格を取っても意味ない」と感じる人がいる、一番の理由だと思います。このジレンマと「就職できるのか」という不安については、こちらの記事で詳しく掘り下げています:社会福祉士は就職できない?統計と実体験で見る真実

資格よりスキルと実績が重要な理由

「名称独占」の話は他の記事でも触れていますが、結局のところ、業務独占だろうと名称独占だろうと、自分の実績とスキルを積み上げることにエネルギーを注げば、ちゃんとお仕事はあると私は思っています。

資格はスタートラインに過ぎない

私が公務員時代に知っている方で、もともと同じ公務員だったんですが、福祉の仕事が好きすぎて社会福祉士の資格を取り、公務員を辞めて、今では講師として人に教えている方がいます。その方が持っているのも、名称独占の社会福祉士資格です。でも、きちんと公務員を辞めた後も、その専門性を活かして活躍されています。

大切なのは、資格のブランドだけじゃなくて、資格を取った後に「何をしてきたか」「何ができるようになったか」ですよね。

私のスキルアップ遍歴

私の場合は、こんな感じでスキルを積み上げてきました。

  1. 特養(介護士)時代: 介護技術と、現場での基本的なソーシャルワーク(利用者さんや家族との関わり方)の基礎を学びました。
  2. 公務員時代: 児童福祉、障害福祉、生活保護、高齢福祉といった、あらゆる福祉制度を網羅的に覚え、実際の支援(ケースワーク)に活かしてきました。税金や補助金の仕組みもこの時に学びました。
  3. 現在(医療機関): これまでに培った介護の知識と制度の知識をフル活用して、医療と介護・福祉をつなぐ「調整業務」を行っています。

AIスキルという新たな武器

オフィスでパソコンに向かい笑顔で作業する日本人男性。彼を取り囲むように青いAI技術のホログラムが表示され、AIスキルを活用して業務を効率化する様子を描いている。

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さらに最近では、公務員時代に独学で身につけたAIスキル(主にプロンプトエンジニアリングやExcelマクロ)を活用して、業務の効率化を進めています。

例えば、医療の報告書やカンファレンスの資料作成など、通常なら30分から1時間かかっていた書類作成業務を、AIを活用することで10分程度に短縮できるようになりました。

「何ができるか」は本当に大切なので、資格を取った後も常に勉強し続けて、自分だけの武器(スキル)を磨くことが大事ですね。

「社会福祉士は需要ない」は誤解である根拠

ここまでネガティブな側面や構造的な問題点を見てきましたが、ここからは「いやいや、それを差し引いても、社会福祉士はめちゃくちゃ需要があるよ」という話を、データや制度の面からお話ししたいと思います。こっちが本題かもしれませんね。

将来性。圧倒的な有効求人倍率

都市のビル群を見下ろす屋上に立つ日本人ビジネスパーソンのグループ。彼らの前には、有効求人倍率が4倍以上であることを示すグラフや「需要爆発」という文字がホログラムで表示され、社会福祉士の将来性の高さを象徴している。

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まず、マクロな視点で見れば、社会福祉士の将来性は、めちゃくちゃ高いと断言していいと思います。

ご存知の通り、日本の少子高齢化は止まらないですし、特に団塊ジュニア世代が後期高齢者になり医療・介護ニーズがピークを迎える「2040年問題」に向けて、福祉サービスのニーズは増え続ける一方です。

「量」だけでなく「質」の需要も拡大

単に介護が必要な人が増えるだけでなく、国が推進する「地域包括ケアシステム」(=高齢者が住み慣れた地域で生活し続けるための支援体制)において、社会福祉士は中核的な役割を期待されています。

地域包括支援センターなどで、高齢者や家族が抱える複雑な課題(貧困、虐待、認知症など)を整理し、適切な制度やサービスへつなげる「総合相談」の専門家として、その需要は「質」の面でも高度化しています。

それを裏付けるのが、有効求人倍率ですね。全国社会福祉協議会が運営する「福祉のお仕事」の統計などを見ると、福祉分野全体の有効求人倍率は、全産業平均(1倍台)の約4倍以上という、とんでもない高い水準で推移しているようです。

求職者1人に対して4件以上の求人がある...。これは「需要ない」どころか、「需要がありすぎて供給が全く追いついていない」のが現実みたいです。資格取得者が年々増えているにもかかわらず、それを上回るスピードで社会のニーズ(需要)が拡大しているんですね。

AIに奪われる仕事か?代替できない業務

オフィスで、涙を拭う高齢の日本人女性に優しく語りかける日本人男性の社会福祉士。男性の近くにはAI技術のホログラムが表示されているが、人間同士の共感や信頼関係構築がAIには代替できない重要な業務であることを示唆している。

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「AIに仕事が奪われるかも」という心配もありますよね。私もAIスキルを使っている立場として、この点はよく考えます。

AIが得意な業務(代替される業務)

確かに、私がやっているような書類作成や、制度の単純な説明、定型的な連絡調整といった「事務作業」は、今後AIやRPA(ロボットによる業務自動化)に置き換わっていく可能性が高いと思います。というか、むしろ積極的に置き換えるべきだとさえ思っています。

人間にしかできない業務(代替不可能)

でも、社会福祉士の一番大事な中核業務は、AIには絶対にできません。

例えば、以下のような業務です。

  • 複雑な家庭環境やご本人の心理状態を、表情や言葉のニュアンスから読み取って理解(アセスメント)する。
  • なかなか本音を話してくれない相手と、じっくり時間をかけてラポール(信頼関係)を築く。
  • 「制度上はこうだけど、この人にとってはどちらが最善か」といった、倫理的なジレンマの中で判断を下す。

こうした個別性の高いコミュニケーションや、価値観に基づく判断は、人間にしかできないですよね。

むしろ、AIが面倒な事務作業を肩代わりしてくれれば、社会福祉士はもっと大事な「人にしかできない専門業務」に集中できるようになる. これは脅威どころか、専門性を高めるための強力なパートナー(チャンス)なんじゃないかなと、私は思います。

稼げない?介護福祉士との給与比較

「稼げない」「給料安い」というのも、資格取得をためらう大きな問題ですよね。

確かに、国の統計などを見ると、全産業の平均年収と比べると、福祉・介護業界全体が低い傾向にあるのは事実みたいです...。これが不満の大きな原因だと思います。

でも、福祉・介護の「業界内」で比べると、社会福祉士資格の価値はちゃんとあるようです。

厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」を参考に、保有資格別の平均給与額(月給・常勤)を見てみると、明確な差があります。

保有資格別の平均給与額(月給・常勤)

保有資格 平均給与額
介護支援専門員(ケアマネジャー) 376,770円
社会福祉士 350,120円
介護福祉士 331,080円
実務者研修 302,430円
介護職員初任者研修 300,240円
無資格 268,680円

※「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」のデータを基に作成

このデータが示すように、無資格の方や初任者研修の方と比べて、介護福祉士、そして社会福祉士と、資格に応じて給与が上がっていく傾向(給与ラダー)がはっきりと出ています。

特に、直接的な介護業務の専門家である「介護福祉士」の方と比べても、相談援助業務が中心となる「社会福祉士」の方が、平均給与が月額で約1.9万円(年額換算で約23万円)高い水準にあります。業界内では、その専門性がきちんと評価されていると言えそうです。

ただし、これらのデータはあくまで全国・全施設の「平均値」です。勤務先(施設の種類、地域、運営母体)や役職、経験年数によって給与は大きく異なりますので、あくまで一つの目安として参考にしてください。

スキル次第で給料安い状況は変わる

「稼げるかどうか」も、結局はさっき話した「スキル」に大きく影響されると思います。

例に挙げた、公務員を辞めて講師をされている方。おそらく公務員時代と同等か、それ以上に稼いでいるんじゃないかなと思います。「その人が特別なんだよ」と思うかもしれませんが、そんなことはなくて、資格を活かして行動した結果だと私は思っています。

「給料安い」と不満を感じる時、それは「福祉業界全体が安いから」という側面だけでなく、「今の職場で評価されるだけのスキルや実績を示せていないから」という側面もあるかもしれません。

私自身、公務員を辞めた時は「安定」を失う不安もありましたが、今の業務は(調整業務は大変ですが)とても楽しみでもありますし、きちんと給料もいただけているので、ありがたいと思っています。やっぱり、自分に何ができるかを磨き続け、それを適切にアピールするのが一番大事ですね。

体験談:きつい仕事と職場環境の大切さ

調整業務の話で「きつい」「ストレスになる」と書きましたが、これはすごく大事なことなので補足させてください。意外にも職場環境によって、これがストレスにならない時もあるので安心してください。

「話を聞いてくれる」が最強のセーフティネット

話を聞いてくれる」が最強のセーフティネット

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どんなに理不尽な対応を受けても、自分の受けたストレスを周りが聞いてくれるような職場環境であれば、きっとこの仕事を続けられると思います。

幸い、私の場合は今の職場の同僚や上司がすごく理解ある方なので、他機関から理不尽なお叱りを受けた時も、きちんと話を聞いてくれます。「そりゃ大変だったね」「福祉屋さん悪くないよ」と。私の代わりに何かしてくれるわけじゃなくても、ただ話を聞いてくれるだけで、すごく気持ちが整理されますし、落ち着くんですよね。

「味方がいる」という安心感は、本当に心強いです。これは年齢が若くても、今の私くらいの年齢でも、感じ方は変わりません。(まあ、年齢が上がると多少は理不F尽な要求への耐性がつきますけどね笑)

就職・転職時のアドバイス(福祉屋より)

だからこそ、就職や転職をする時は、給与や業務内容だけでなく、「職場環境」を必ずチェックしてほしいです。もし可能なら、働いている職場を実際に見に行くのが一番オススメです。

福祉屋流・職場見学のポイント

私のおすすめは、「お昼ご飯」の時間を見せてもらうことです!

仕事中と違って、休憩時間は普段の人柄が現れやすいんです。事務所が静まり返って、誰も会話せずに黙々と食べていたら「ちょっと交流が少ないのかな?」とか、逆に和気あいあいと楽しく会話していたら「オンオフがしっかりしてるんだな」とか、色々見えてきます。

ちなみに、「職場にお菓子が置いてあるか」も意外と大事かも。みんなでお菓子をつまむようなブレイクタイムがあるか、「皆さん休憩中ってお菓子とか食べますか?」なんて聞いてみるのもいいかもしれませんね(笑)。ちなみに私の職場には、いつも誰かが持ってきたお菓子が置いてありますよ。

 

総括:社会福祉士は需要ないと言われる真実

ここまで見てきたように、「社会福祉士 需要ない」という言葉は、マクロ的な労働市場の現実(ファクト)を見ると、明確な誤解だということが分かります。

需要は、むしろ社会の高齢化に伴って爆発的に増え続けています。

じゃあ、なぜ「需要ない」と感じるのか。それは、多くの現職者や資格取得を目指す人が感じている、「これだけ社会的に必要とされている(=需要がある)のに、どうして私の待遇(給料や労働環境)はこれほどまでに見合っていないんだ?」という「需要と待遇のミスマッチ」が原因なんだと私は思います。

確かに、資格が「業務独占」ではないという制度上の弱点が、専門性に見合った報酬(給与)が抑制される一因になってきたのかもしれません。

ただ、これからの社会福祉士には、単に施設で「相談に乗る」だけではなく、国が推進する「地域包括ケアシステム」の中核を担うコーディネーターや、「成年後見制度」における権利擁護の専門家として、より高度で専門的な役割(=新しい需要)が強く求められています。

「社会福祉士 需要ない」と感じるか、「将来性がある」と感じるかは、こうした需要の「質的な変化」に適応し、自分自身の専門性やスキルを高め続けられるかどうかにかかっているのかもしれないですね。

資格取得はゴールではなく、社会のセーフティネットを支える専門職キャリアへの「スタートライン」なんだと、私は思いますよ。

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